【食品科学科】農産加工部門の実習の様子

【2016/02/09】グルテン抽出からの焼麩(やきふ)製造

小麦粉の中に含まれる ・弾性をもつ グルテニン ・粘性をもつ グリアジン という2種類のタンパク質が、を加えて練ることで複雑に作用してグルテンを形成します。グルテンは粘弾性をもち、パン生地などの骨格となる成分です。小麦粉は、含まれるグルテンの量と性質によって ・強力粉(製パン) ・準強力粉(製パン) ・中力粉(めん類) ・薄力粉(菓子類) ・デュラム粉(マカロニやスパゲッティ) に分類され、用途が異なります。 一般に、タンパク質が多い小麦粉ほどグルテン量も多く、強い粘弾性を出すことができます。 それを実験で確かめるために1年生で実習を行いました。 小麦粉を練る前に湿グルテン率を予想してみたところ、写真のように強力粉で15~80%、中力粉(パン用)10~60%、薄力粉で5~40%、中力粉(うどん・そば用)で13~60%と、班ごとに予想値はさまざまでした。 ①小麦粉100gを4種類【強力粉(パン用)、中力粉(パン用)、薄力粉(菓子用)、中力粉(うどん・そば用)】準備し、食塩水を加えて20分練り続けます。 ②その後、水中でもみ洗いをするとデンプンが出てきて水が白く濁ります(写真)。 ③濁りにくくなるまでもみ洗いすると、ガムのようなものが出てきます。それが生麩(なまふ)または湿グルテンと呼ばれるものです。 湿グルテン重量は左の写真のとおりとなりました。一般的に強力粉の湿グルテン率は35%といわれているようなので、強力粉46gはかなり近い値が出ました。また、薄力粉は少なく、2種類の中力粉もパン用が多く、うどん・そば用の方が少ないという結果も文献どおりの結果となりました。今回実験した班のみなさんが上手に実施した成果ですね。 続いて焼麩の製造に取り掛かりました。レシピに沿って湿グルテンと等量の強力粉、湿グルテンの21%の水を加えてこね、分割・焼成しました。 この後出雲農林高校産の米みそを使ってみそ汁を作り、その中に焼麩を入れて試食!と計画していましたが、時間の都合上、焼麩自体の試食となりました。試食したみなさんの感想の中には「強力粉の方がパンみたいでおいしい!」「薄力粉の焼麩は見た目がきれい!」などがありました。 2年生からは課題研究という科目が始まります。「なぜ~なんだろう?」という疑問や問題を解決するために自分でいろいろ考える授業になります。 授業にしても部活にしても「なぜ失敗したんだろう?」は考えると思いますが、「なぜうまくいったんだろう?」を考える人は多くありません。いろんな活動や経験を通して「なぜ~?」と考えてみると、探究心がより高まります。 中学生のみなさん、出雲農林高校食品科学科ではこのような学習もしています。 進路選択の際に、ぜひ参考になさってください。

【2015/11/16~20、12/07~11、2016/01/18~29】

農業祭以降、冬の農産加工部の生産実習といえば、みそ実習!みなさんはみそがどのようにして製造されているかご存知ですか? 出雲農林高校のみそは米みそで、米(出雲農林高校産)、大豆(斐川産)、食塩(岡山県産)、種麹(大阪府産)を使用しています。 麹歩合(こうじぶあい)は約18で甘みそに分類されます。麹歩合が高いと甘口のみそになりがちです。麹の甘味で、まろやかな風味が出るのが傾向としてあります。 bb※麹歩合=(精白米重量/大豆重量)×10 bb※甘みそ(15~30)、甘口みそ(10~15)、辛口みそ(5~10) ≪米麹を作る目的≫ ①蒸米の表面および細胞組織内に、麹菌の菌体(菌糸)を増殖させる。 (菌体そのものもみそのうまみ成分の一つとなる) ②プロテアーゼ、アミラーゼなどの麹菌酵素を生産・蓄積させる。 (これら酵素の活性が弱い麹では、うまみの豊かなみそにならない) ③耐塩性酵母や乳酸菌の生育促進物質を生成させる。 (これら成分は特殊の酵素で生成される) 以下に製造の様子を載せます。 l 【月曜日】 1.白米を洗浄・浸漬する 【火曜日】 2.浸漬した米の水を切り、蒸きょうする 蒸きょうとは穀物を蒸すことをいい、目的は以下の3点が挙げられます。 ①生デンプン(β‐デンプン)を糊化(こか)デンプン(α‐デンプン)にすること ②組織間の結合の結合を緩めて麹菌の生育を容易にすること ③付着している微生物を殺菌し、以後の製麹工程を安全にすること 3.蒸米に種麹を添加し、自動製麹機に取り込む 種麹(麹菌の胞子)には醤油用、清酒用、みそ用などさまざまな種類があります。本校で使用している種麹はもちろんみそ用の種麹です。みそ用の中にも、赤みそ用、麦みそ用、豆みそ用などの分類があります。 緑色の米粒の周りに緑色の粉末状のもの(胞子)が付着しています。蒸米の上からパラパラとふりかけ、こすりつけるように接種するので、ごはんにふりかけをかけて食べるような感覚になりますが、種麹は生き物です!自動製麹(せいきく)機で温度管理(36~40℃)をし、培養・増殖していきます。 みなさんにもこんな経験はありませんか?気温が低い冬に外へ出たとき・・・気温が高い夏に外へ出たとき・・・自分にとって適温のとき・・・麹菌も同様に、生育適温において活発に活動して米麹を作ってくれています。 【木曜日】 4.出麹(でこうじ) 読んで字のごとく、を製麹機から出すので出麹といいます。仕込までの間、そのままにしておくと麹は発熱して品温50℃を超え、酵素が失活するとともに、場合によっては異臭が発生します。 そうならないために、本校では食塩を添加し、塩切り麹にしています。 また、翌日に使用する大豆を浸漬しておきます。 【金曜日】 5.仕込み 大豆を蒸煮し、冷却しておきます。前日に塩切り麹にしたものと混合し、チョッパーという機械を使ってすりつぶし、容器に空気がなるべく入らないように詰めていきます。 その後は農業祭前まで熟成室で熟成させます。例年9月中旬以降に製品化するので、その際はぜひお買い求めいただき、ご賞味ください!

【2015/11/14】

11月14日(土)には本校の一大イベントである農業祭(一般公開)がありました。公開当日は写真のようにたくさんの方に来場していただきました。ジャムや漬物・みそなどの農産加工品はもちろん、マーマカレー&お菓子屋さんも大盛況!!足を止めて気にかけてくださった方もいらっしゃいました。

【2015/11/01~11/13】

漬物の準備に大忙しでしたが、製造に関わった生徒全員が頑張ってくれました。

【食品科学科】農産加工部門の実習の様子